青森新都市病院は、2017年5月1日に開院して以来、その目標の一つにがん医療への貢献を掲げて外来診療を行ってきました。放射線腫瘍科は近隣の医療機関と連携し、青森県のがん医療(放射線治療)を担う一施設として医療を実施して参りました。
当院の放射線治療はピンポイント治療が可能な装置を導入し、東京女子医科大学から教授を始めとする放射線治療専門医の派遣と、実績のある医学物理士、診療放射線技師で、エビデンスに基づいた治療を受けていただくことができます。
放射線療法とは、幹部に放射線をあてて病気(がんなど)を治療する方法です。100年以上の歴史があり、世界中のがん患者の半数以上が受けています。臓器の働きと形態を温存して治療できるので、手術に比べ、からだへの負担が少ない治療といえます。
放射線療法は、病気の細胞が正常な細胞より放射線に弱いことを利用していますが、正常な細胞のダメージを抑えるために、少しずつ分けて行う場合があります。効果は徐々にでてくることが多く、通常、効果判定は治療後数か月たってから行います。
外部照射装置(リニアック)を使って、からだの外から幹部に放射線を照射する方法です。治療には主にエックス線を使用し、患者さんはCT撮影の時と同じように治療台に横になっているだけで、数分で治療が終わります。多くの場合は繰り返し数週間行います。当センターで行われる放射線療法は外部照射法です。
放射線療法には他に、小線源治療、ラジオアイソトープ内用療法がありますが、当センターでは実施しておりません。
この治療が必要な場合は、放射線腫瘍担当医から説明の上、治療可能な医療施設へ紹介いただけます。
放射線療法の線量と回数(照射期間)は対象と状態によって異なります。
外来での通院治療を基本としますが、場合により入院が必要となります
脳腫瘍
3cm以下程度の小さい腫瘍はピンポイント照射で1〜3回
比較的大きな転移性腫瘍はピンポイント的に1〜2週間
悪性脳腫瘍は3〜6週間
髄膜腫、神経鞘腫、下垂体腺腫などの良性腫瘍や、脳動静脈奇形にも対応します
乳がん
乳房部分切除後の乳房照射は16回あるいは19回(4週間)
乳房全切除術後の領域照射は25回(5週間)
前立腺がん
前立腺に28回(6週間)
膀胱がん
膀胱に25〜30回(5〜6週間)
肺腫瘍
3cm以下の孤立性肺腫瘍は4日間
進行肺癌では30回(6週間)
膵臓がん
膵臓腫瘍に28〜30回(6週間)
肝腫瘍
3か所以内で3cm以下程度の小さい腫瘍はピンポイント照射で5〜10回(1〜2週間)
頭頸部がん
6〜7週間(2グレイを30〜35回)
脳腫瘍手術のナビーゲーションシステムを手がけるブレインラボ社が開発した、患者セットアップシステム(ExacTrac)と、バリアンメディカルシステムズ社のハイエンド装置TrueBeamTM STxのコラボで生まれたNovalis®システムによる放射線治療装置。患者のセットアップ、腫瘍補足精度を1.0mm未満で行い、洗練された繊細ビームにより副作用を究極まで抑えて、局所制御を十分に実現できる大線量を腫瘍にのみ照射することが可能です。
患者の負担を大幅に軽減して、がん治療を遂行することができます。
医師が処方した線量が病巣に、的確に照査されるか線量分布検証を行ってから、治療を開始します。
診療放射線技師が治療位置を正確に合わせ、画像などで確認をしてから照射します。治療は数分で終了し、痛みなどはありません。
閉塞空間に広がりとリラクゼーションをもたらす SKY FACTORY が患者をお出迎えいたします。
がんと戦う患者の気持ちを前に向かせ、心理・生理的な回復欲望を誘発させることに貢献いたします。
当院では、東京女子医科大学から教授を始めとする放射線治療専門医の派遣と、実績のある医学物理士で、エビデンスに基づいた治療を受けていただくことができます。
乳癌、前立腺癌、脳腫瘍、肺癌、食道癌、頭頸部癌、直腸癌などのあらゆる悪性腫瘍の他、脳腫瘍(悪性良性)、頭蓋内良性疾患(髄膜腫、神経鞘腫、下垂体腺腫、脳動静脈奇形)にも対応いたします。
〒038−0003 青森県青森市石江3丁目1番地