臨床工学科

臨床工学科とは

 現代の医療現場では、多くの高度な医療機器が使用されています。 私たち臨床工学技士(Clinical Engineer:CE / Medical Engineer:ME)は「医学」と「工学」の両方の知識を持つ医療機器の専門家(国家資格)です。

 医師や看護師などとチームを組み、医療機器がいつでも安全に、最高のパフォーマンスを発揮できるよう、保守点検や操作・管理を行っています。患者さんが安心して治療を受けられるよう、安全な医療環境を「技術」で支えることが私たちの使命です。

主な業務内容

1.内視鏡業務

内視鏡センターにおいて、検査や治療が安全かつスムーズに行われるようサポートしています。

  • 洗浄・消毒・衛生管理:使用した内視鏡スコープの高度な洗浄・消毒(ガイドラインに準拠した管理)を行い、感染防止に万全を期しています。
  • 保守点検:スコープの漏水チェックや各種機器の定期メンテナンスを行い、常にベストな状態で使用できるよう管理しています。

2.CART業務(腹水濾過再静注法)

 難治性腹水症の患者さんに対する治療法である「CART」において、臨床工学技士が専用の装置を操作し、重要な役割を担っています。

  • 患者さんから採取された腹水から、細菌やがん細胞などを綺麗に取り除き(濾過)、体に必要なタンパク質(アルブミンなど)を濃縮するリサイクル処理を行います。
  • 濃縮された貴重な腹水(自らのタンパク成分)を再び体内に戻すことで、自覚症状の軽減や栄養状態の改善をサポートします。

3.手術室業務

手術が円滑に進行するよう、麻酔器、電気メス、腹腔鏡システムの始業点検やトラブル対応を行います。

4.高度治療室業務(HCU)

重症患者さんの集まる高度治療室で、人工呼吸器が正しく作動しているか、確認・管理を行っています。

5.医療機器管理業務(MEセンター)

 院内で使用される輸液ポンプ、シリンジポンプ、人工呼吸器などを「MEセンター」で一括管理しています。使用後の消毒・点検、定期的なメンテナンスを行い、いつでも安全な状態で各病棟へ貸し出せる体制を整えています。 

6.医療ガス点検業務(病院全体の安全管理)

医療用酸素や吸引、医療用空気など、患者さんの生命に直結する「医療ガス」の安全供給を管理しています。

  • 中央設備点検:医療ガスの供給源(液化酸素タンクやマニフォールドなど)の残量チェックや動作確認を定期的に行い、供給が途切れることのないよう監視します。
  • 病棟・外来点検:各病室や手術室などにある医療ガスのアウトレット(壁にある差込口)の圧力チェックやガス漏れの有無を専用の器具で点検し、院内全体の安全を足元から支えています。

私たちのこだわり・強み

医療安全への貢献(院内研修の実施)

 医師や看護師をはじめとする院内スタッフに向け、医療機器の正しい操作方法やトラブル対処法の勉強会を定期的に開催し、病院全体の医療安全の向上に努めています。

チーム医療の実践

 私たちは「機械の専門家」であると同時に、患者さんと向き合う「医療従事者」です。多職種との密なコミュニケーションを大切にし、患者さんにとって最善な医療を提供します。